森の生活では、下川町オリジナルの教育プログラム「森林環境教育」を、幼児〜高校生までの 15年一貫で実施しています。
下川中学校3年間での森林環境教育の目標は「下川の林業・林産業の歴史と現在の取り組みを知ることを通じて、町の将来について考える」こと。
今年度、2年生では “下川町の木である「トドマツ」の活用や PR の方法について考えを深めよう” をテーマに設定しました。
これから下川町の町有林から伐り出される木は、トドマツの割合が増えます。
そのトドマツをどのように活かしていくかは、実は下川町のリアルな課題のひとつでもあり、それを中学生の視点で考えてみようというもの。
まずは町有林の樹種別構成や、現在、トドマツがどのように活用されているのかを確認。
その後は、大きさが同じ トドマツ・カラマツ・ミズナラ 3種類の木片を使って、トドマツにどのような特徴があるかを見つけだします。
ルーペで見てみるもよし…
先の細いもので傷をつけてみたり…
折ってみる!!!
トドマツのフローリング材も教室に用意。実際に座ったり寝転がったり頬ずりしたり(!)して肌触りもチェックします。
他にも見た目やにおい、重さ、水をたらした時のしみこみ具合、ふれた時の温度の感じかたなど、木の種類によって、様々な違いがあることがわかります。
色々と試して授業内で見つけだした、トドマツの特徴がこちら。
(ちなみに木夢というのは隣町にある森の美術館の名前です)
「下川町のトドマツをPRするとしたら、例えばどんな方法が考えられる?」という先生の投げかけには、トドマツのキャラクターを作る、トドマツTシャツをみんなで着る、トドマツ祭りをひらく、トドマツのポケモンを作る…などなど、面白そうな答えがポンポンあがります。
その後、令和4年度「第53回下川町植樹祭」に参加して植樹活動。(写真がなくすみません…)
さらに下川町内の木材加工メーカー、下川フォレストファミリー株式会社を見学しました。造作用集成材をはじめ、フローリングや羽目板などの内装材、家具やクラフトなども取り扱う会社です。
トドマツを使用した、新製品をみせてもらったり…
仕事で日々トドマツを扱っている職人さんから、トドマツの良さや特徴などをうかがいました。
このあと生徒たちはグループに分かれて、トドマツのPR方法や、特徴を活かした製品づくりなどについて探究活動を進め、最後にはプレゼンテーションを行います。大人では思いつかないような、柔軟な発想もでてくるのでは…?と、とても楽しみです。
これから中学生が成長していくなかで必要となる「自ら課題をみつけ、情報を収集し、整理分析して表現する」力を伸ばすため、毎年度、学校・先生方は熱意をもって授業に取り組まれています。
森の生活では、その学びに下川町の森林資源を活かせるようご提案し、授業づくりへ参加させていただいています。こちらも日々、学ぶことが本当に多いです!中学生に負けないように成長しなくては!!がんばります!!!
(たなか)