森の生活では下川町からの委託を受け、下川町オリジナルの教育プログラム「森林環境教育」を実施しています。
森林環境教育では幼児〜高校生までの15年一貫で森についていろいろなことを学びます。
その一環として認定こども園では月に一回程度「森のあそび」を実施しています。
今年度初めての森のあそびで、こども達はとてもワクワクしている様子です。
こども園を出発してヨックルガーデンと中学校のグラウンド脇のアカエゾマツの並木道を通って森へ向かいます。
ヨックルガーデンではネギが生えていて少しちぎって匂いを嗅ぐと「いいにおい」と言っていました。
「(ネギは)どんな料理に入っている?」と問いかけると「味噌汁」「うどん」「ラーメン」「カップラーメン」と答えていました。
ネギが好きな子は森に向かうまで大事にネギを握っていました。
森へ向かう道の途中にいくつか設置されている「ミーティングポイント」のチェーンソーアートを見ながら進みます。
ミーティングポイントとは、次のポイントまでは自由に行って最後の人が来るまで待ち、みんなが揃ったらまた次のポイントまで自由に行く、というルールで設置したものです。
回を重ねてだんだんと慣れてきたらこのミーティングポイントを活用して自由に森に行くようにしていきます。
歩いている途中で、こども園に向かって「おーい」と手を振ったり、ふきのとうを見つけて匂いを嗅いだり、ふわふわのネコヤナギを見つけたり、春を感じながらみんなで道を進んでいきます。
そして、森に着いたらまずは森に「よろしくお願いします。」と挨拶をします。
この日は毎年恒例の白樺樹液の採取です。
雪解けの時期にドリルで白樺の幹に穴を開けると、透明の樹液が出てきます。
この樹液を集めて飲んでみます。
「かんぱーい」の声でみんなでゴクリ。
「どんな味がする?」と問いかけると「おいしい」「あまい」「にがい」と色々な味の感想があり、「おかわりしたい?」と聞くと多くの子が手を挙げていました。
森の恵みを味わったあとは、みんなが大好きな自由あそびです。
森の中には遊具等はありませんが、豊かな自然があります。
こども達は思い思いに地面を掘ってみたり
倒れている木がグラグラすることに気付いて「シーソー」と言ってお友達と乗ったり
見つけたものを「みてみて〜」と見せてくれたり
と、遊びをどんどん創り出していました。
自由あそびのあとは森に「ありがとうございました」と挨拶をして終わりです。
久しぶりの森のあそびがとても楽しかったようで、帰り道でもみんな元気いっぱいです。
「おなかすいたね〜」「今日はカレーだよ!」「早く食べたいな〜」と給食を楽しみにしている声があちこちから聞こえてきました。
「カレーいいなぁ」と言うと「一緒に食べよう」「おかわりもあるよ」と誘ってくれました。嬉しいですね。
森の中ではキツツキのドラミングがずっと聞こえていたり、帰り道でキツネを見かけたり、みくわが丘の森もこどもたちが来るのを歓迎していたようです。
こども達には五感を使って森で思い切り遊んで色々なことを感じたり学んだりしながら、のびのびと育ってもらえたらいいなと思っています。
これからの一年間、森のあそびがとても楽しみです。
(ながお)