森の生活では、幼・小・中・高校ごとに15年一貫の森林環境教育を、教育委員会や学校・保育施設と連携して2009年から実施しています（プログラムは森林環境教育LEAFを参考に作成しています）。
昨年度のまとめはこちら。
小学校・中学校では総合的な学習の時間を用い、毎年度、先生方と授業の目標や内容を相談しながら、一緒に取り組んでいます。

下川中学校の3年間の森林環境教育の目標は、「下川の林業・林産業の歴史と現在の取り組みを知ることを通じて、町の将来について考える」。

その目標にむかって、1年生のテーマは【わが町の誇るべき森人［MORINCHU］たち】！

町内で森に関わる仕事をしている人にインタビューをし、その人や仕事の魅力を、自分たちの言葉で伝えるという内容で、6月～7月にかけて行いました。

最初の授業は “林業・林産業に関わる下川町の歴史” について。

町有林での循環型森林経営や、1本の木を無駄なく使う様々な加工、SDGsや環境への取り組みなど、森に関わる取り組みを行い評価もされている下川町ですが、そうなったきっかけは何だったのか？その背景をお話しました。

実はたくさんのピンチをチャンスに変えてきた歴史を持つ下川町。
困難を目の前にした時に、先人の方々が、自分たちのやりたいこと・できることにあきらめず取り組んできた結果、今があります。

生徒さんたちも「初めて知った！」と驚いていました。
（移住情報サイトタノシモ にまとまっていますので、興味のある方はぜひご覧ください！）

次の授業では町有林へ。
下川町役場 産業振興課 の職員さんより、下川町有林について教えていただきました。

当日はあいにくの雨だったため、詳しい話はバスの中で。

下川の町有林の特徴は？  60年育てた1本の木の価値は？  FSC森林認証ってどういうもの？

循環型森林経営やそこから繋がる様々な加工について、森を中心に価値やお金を生み出すこと、その大変さなども話していただき、生徒さんからの質問もたくさん出ていました。

その後、生徒さんたちはグループに分かれて、町内の森に関わる仕事をする方へインタビューを行いました。

今回ご協力をいただいたのは 三津橋農産 北町工場さん、田邊林業さん、臼田健二さん、local wood furnitureさん。
（写真は臼田健二さんの仕事場へうかがった様子です）

どんなお仕事をされているのか作業を見せてもらい、そのあと、色々な質問に答えていただきました。

「どうして木工作家になったんですか？」「下川町を選んだ理由は？」「夢は何ですか？」

1時間のインタビューは、初めて聞くこと、見るものばかりで時間があっという間に過ぎてしまいました。

インタビューをした内容は、グループごとにまとめ、授業参観で保護者の皆さんに向けて発表をしました。

小学校から学んでいる下川町の森づくり。

小学生からも「森は大切」という言葉はよく聞かれますが、今回色々な方から話を聞いたことで、その大切さの意味を新たに感じてくれていたら嬉しいです。

（たなか）