自然を楽しむことはもちろん、木材やエッセンシャルオイルなどが生まれた森のなかで、それらが実際に生まれる過程を体験してみませんか。

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町まで歩いて10分、みくわヶ丘の森まで5分。キッチンで自炊ができ、色々な設備も整っている独立したコテージなので、1泊でも長期でも、周りを気にせずゆっくりと過ごせます。

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顔の見える「野菜」があるように、顔の見える「木材」があってもいい。
顔の見える範囲で、有効活用されていなかった下川産広葉樹の活用に取り組んでいます。「しもかわ広葉樹」の産地直売所として、乾燥済み木材と、オーダーメイド天板をお届けしています。

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4/19 森のあそび「春のさんぽ」を実施しました!

森の生活では、幼・小・中・高校ごとに15年一貫の森林環境教育を、教育委員会や学校・保育施設と連携して2009年から実施し...

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森の生活だより

7/15・19・20 下商高2ビジネスプランづくりの授業を行いました!

7月15,19,20日と3日間を通じて、下川商業高校2年生を対象に「地域の資源を活かし、地域経済やSDGsに貢献するビジネスを考える。」をテーマに授業を行いました!

3日間の流れ

15日にビジネスアイディアを人に伝わるようにストーリーにまとめて、19日には収支計画を立て、20日クラス全員に向けて発表し、投資を募る体験をします。
15日 6時間、19日 2時間、20日 2時間と、全10時間の授業です。

7月15日(初日)

初日の15日はビジネスアイディアをストーリーにまとめることが目標です。

初日の流れ。

まずはビジネスアイディアをたくさん出すために、ブレインストーミングを行いました。

ブレストのテーマは「好きなこと・関心のあること」「不満や課題に感じていること」「地域の資源」の3つ。
これらを別々にとにかくたくさんのアイディアを出し合い、掛け合わせることでビジネスアイディアを作り出します。

各班のアイディアをお互いに見合いました。
他の班のアイディアを盗むのもOK。

次に、生み出したアイディアをさらに磨くために、「地域経済循環」や「SDGs」の視点を学び、ビジネスアイディアを磨くための視点を得ます。

麻生による講義と国内外の事例の紹介や、下川で活動するりくらしネットの田中さんによる北海道産大豆とうふプロジェクトのお話。

地元の豆腐屋さんと連携して北海道産大豆のとうふを販売したプロジェクト。
豆を自分たちで購入してお店に支給し、完成品を全量買い取りをすることでお店の利益を確保しつつ、
LINEを使って予約販売を受け付けたりと、プロジェクトを進めていく上での工夫はとても参考になりました。

さらに、下川の一の橋で「家具乃診療所」を営む、森のキツネの河野さんに、取り組みの背景や価値について伺いました。
家具やクラフト制作の傍ら、メーカー問わず、木製家具の修理をされています。

河野さんは、旭川より北の地域には家具の修理を手掛ける工房がないことに気づき、
この取り組みを始められました。
愛着のある家具を修理して使いたいという方の思いを地元で叶えられるようになったこと、
使っては捨てて、また新しいものを買うという消費のスタイルとは別の選択肢を提示できるようになったことなど、
様々な価値が生まれていることを知りました。

実際に事業を立ち上げ、回している方の言葉には説得力がありますね。

さらにさらに、別の視点からも学びを。
もともと下川町役場に在籍し、現在はブルードットグリーン株式会社の八林(旧姓:仲埜)さんから、世界のお金の流れについてお話いただきました。
ESG投資について麻生から簡単にレクチャーした後、八林さんから「SDGsネイティブ世代へ贈る!ESGを踏まえたビジネス展開」と題した講演と、質疑。

オンライン接続が普及したおかげで、東京でビジネスの最前線で活動している方のお話が聴ける・・・貴重な機会となりました。
世の中を動かすには、制度や政策だけでは難しく、経済が世の中を動かす「てこ」になること。
そして、ここ10年で企業側も気候変動へのリスクの意識が高まったことで、
ビジネスも適応していくことが求められており、ESG投資などチャンスも生まれていることを学びました。

生徒からは、今後、社会人に最も求められるスキルはなんですかという質問も飛び出しました。

これらを踏まえ、ビジネスのブラッシュアップを経て、
5枚の紙芝居形式でプレゼンにまとめます。

下記の5つの視点でまとめます。

そして発表!

笹を活用した「あほ毛」なおし。ネーミングセンスが◎

空き家を活用したライブハウス!

9班それぞれ、こんなユニークなアイディアがまとまりました。

事業にはロマンとソロバンの両方が大事。
次はソロバンについて探求します。

7月19日(2日目)

15日にまとめたビジネスを実際にやってみたら、いったい収支はどうなりそうなのか・・・?
ふだん商業の授業で学んでいることを活かし、実際に計算しました。

費用を変動費と固定費に分けて整理し、販売単価を決めます。
貢献利益率は?損益分岐点は?実際に計算してみます。

机の上で計算してみると、意外にいけそう・・・!というチームから、まったく収支が合わないから単価を見直さなきゃ・・・というグループまで。
それぞれあらためて収支面で計画を練り直しました。

中にはこんなに詳細に検討したグループも!

7月20日(3日目)

いよいよ、発表です。
各グループ順番に発表。

発表はこの6つの視点でまとめました。

どの班も素晴らしい発表でした。

その後、最も成功しそうなビジネスには200万円、2番目に成功しそうなビジネスには100万円、SDGsや地域経済循環に最も貢献しそうなビジネスに100万円というチケットを投資し、順位を競いました。

最優秀賞には、下川の特産品である手延べうどんを、廃棄される使い途のない瓦に載せて提供する「瓦ーメン」が。
SDGs賞には、廃棄食材を利用したカフェ「Disposal Cafe」が選ばれました。

表彰状授与。

みんな、素晴らしいアイディアと発表でした!

生徒たち自身で考えたアイディアを元に、普段の授業で学んだ知識も利用しながら探求していく授業は、私もやっていてとても楽しかったです。

さらに、下川在住だったり、下川と関係のある方だったり、ユニークな人材のネットワークが豊富な下川だからこそ、大人たちの背中を実際に見てもらい、触れてもらいながら、自分たちの活動を進めていける機会はとても大切だなぁと改めて感じました。

生徒のみなさんにとっては、来年3年生になったら取り組む課題研究や、将来の進路選択に少しでも役立つ時間になったらいいなぁと思います。
帰りがけに、「今日の授業楽しかったです!」と生徒さんに声をかけてもらえて、嬉しかったです・・・。

麻生翼

麻生 翼  (あそう つばさ)

愛知県名古屋市出身。大学時代に訪れた北海道の農山村に魅せられ、気づけば下川に流れ着いていました。下川は個性豊かな人々が多くとても面白い町です。のんびり田舎暮らしはどこへやら…な日々ですが、たまの休日は山菜採ったり渓流釣りしたり、ときどき狩猟したり、森の生活を満喫しています。代表です。