子どもたちの森林に対する意識を把握し、環境教育の検討の参考とするために2012年に実施した「森林に対する意識に関するアンケート」(主催:NPO法人 森の生活 協力:岩手大学大学院連合農学研究科[比屋根研究室]、国立大雪青少年交流の家)の調査結果の一部をとりまとめました。
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本調査は、
・北海道上川管内における森林率80%以上の9市町村(愛別町、下川町、美深町、音威子府村、中川町、幌加内町、上川町、南富良野町、占冠村)の小学校16校の4年生~6年生、中学校11校の1〜3年生の全児童
・北海道旭川市市街地の小学校1校の4年生~6年生、中学校1校の1〜3年生の児童
を対象に、(1)森林への親しみ、(2)林業のしごと、(3)森林の役割、(4)森林づくり、(5)木材の利用に関する意識を調査したものです。
その結果、将来、森を守り、活用する担い手として期待される森林率80%以上の市町村の子どもたちでさえ、森林を体感する機会がとても少ないことがわかりました。
・森林率80%以上の市町村の児童のうち、森に行く回数が年に2回以下の子どもが約8割で、そのうち約半分の児童が「まったく行かなかった」と回答
・約7割の子どもが森の中で木を切り倒しているのを見た経験がない
また、森林・林業に触れる機会として、学校教育の役割がとても大きい現状も、明らかになりました。
・木を切り倒しているのを見たことがある子どものうち、学校の行事(見学など)で出かけた時と答えた子どもが森林率8割以上の市町村で約6割、下川町で9割弱。
・林業の話を「学校の社会の授業で先生から聞いた」「学校の行事で林業の仕事をしている人から聞いた」など学校が提供した機会のなかで林業の話を聞いたことのある子どもが、森林率8割以上の市町村では7割弱、下川町では8割弱。
農山村の児童と街中の児童との比較や、下川町で2006年度から取り組んでいる森林環境教育の成果や課題についてもご理解頂けるよう、集計は森林率80%以上の市町村の児童の他、下川町の児童、旭川の児童に分けて集計しています。
本調査は、下川町が取り組む「森林環境教育」という成果を示しにくい分野の取り組みを、森林率の高い同様の環境条件を持った市町村と比較することで可視化する狙いもありました。成果が確認できた半面、課題も明らかになりました。
森の生活では、下川での取り組みをいっそう深めるとともに、森林環境教育の普及や研修の受入れなど、地域で森を活かす人を育てる取り組みを広める活動も引き続き進めて参ります。
ご意見等ございましたらお気軽にお寄せ頂けますと幸いです。
【お問い合わせ・ご連絡先】
特定非営利活動法人 森の生活 [担当:麻生]
北海道上川郡下川町南町477番地
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