自然を楽しむことはもちろん、木材やエッセンシャルオイルなどが生まれた森のなかで、それらが実際に生まれる過程を体験してみませんか。

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町まで歩いて10分、みくわヶ丘の森まで5分。キッチンで自炊ができ、色々な設備も整っている独立したコテージなので、1泊でも長期でも、周りを気にせずゆっくりと過ごせます。

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顔の見える「野菜」があるように、顔の見える「木材」があってもいい。
顔の見える範囲で、有効活用されていなかった下川産広葉樹の活用に取り組んでいます。「しもかわ広葉樹」の産地直売所として、乾燥済み木材と、オーダーメイド天板をお届けしています。

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4/19 森のあそび「春のさんぽ」を実施しました!

森の生活では、幼・小・中・高校ごとに15年一貫の森林環境教育を、教育委員会や学校・保育施設と連携して2009年から実施し...

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森の生活だより

10/23-24駒場学園高校のSDGs体験旅行北海道コース@下川

駒場学園高校(東京世田谷区)のSDGs体験旅行の北海道コースが開催されました!
約50名の生徒さんたちが、下川町と東川町を訪れ、SDGsとキャリアをテーマにさまざまな体験や出会いを経験するコースです。

今回の修学旅行は、「自ら問いを立てて、その解決に向けて情報を収集・整理・分析したり、周囲の人と意見交換・協働したりしながら進めていく学習活動」である探求学習の要素を入れ、生徒さんの今後にとってより有意義な旅にしたいという高校さんの想いが反映されたプログラムです。
昨年に引き続き、若者・自治体・企業をつなげ持続可能な社会づくりに取り組む株式会社横田アソシエイツさんが事前学習から関わられ、北海道コースのコーディネートにあたられています。
外部の多様な方々の協力を得ながら、一過性の体験で終わらない学びの機会をつくろうという高校さんの想いをひしひしと感じ、我々下川チームも気合が入りました!

下川でのプログラムは10月23-24日の2日間。
昨年同様、下川におけるSDGsの取り組みを学びの柱にしつつ、今年は「キャリア」も柱の1つに、という学校さんからのご要望にお応えして、プログラムをアレンジしました。

初日、下川に生徒さんたちが到着!
あいにく雨のため、室内でのプログラムとなりました。
公民館のホールにて。このホールの暖房には、今回の学習テーマの大切な要素である「木質バイオマスエネルギー」が使われています。

長距離の移動でかたまった体を「もりもり体操」(木の一生を体感できるオリジナルの体操です笑)でほぐして・・・。

下川の森を中心に進めるまちづくりについておさらい。

循環型の森づくりをベースに、さまざまな木製品を作る「ゼロエミッションの木材加工」と、製品にすることができない木材は砕いて熱エネルギーとして利用する「エネルギー自給」の取り組み。
2日目の訪問先が、下川のまちづくりの中でどのような位置付けにあるのか、見通しを持ちました。

五味温泉で食事をとって、ヨックル結いの森に分かれて宿泊です。
今では木質バイオマスボイラーが町内に10ヶ所に点在していますが、五味温泉は下川で初めてボイラーが導入された施設です。
13度の冷泉を温めるために、多くの灯油を利用していましたが、これを木質バイオマスボイラーに切り替えることで、環境にもよくなり、燃料費も削減できました。

玄関の歓迎ボードが楽しげで心が和みました。
五味温泉さんありがとうございました〜!

2日目。
下川町森林組合北町工場で、工場長の石原さんから、森林組合の木材加工施設についてご説明いただきました。
ここでは、木材から、杭や木道などの資材になる円柱材や、融雪剤や住宅庁調湿に使う炭づくりを行っています。

普段見ることない、大量の丸太は迫力ありますね!
この木材から、さまざまな製品が生み出されていきます。
農業の分野では、農作物を加工まで手掛けることで素材の付加価値を高める「6次産業化」の取り組みがさまざまな地域で行われていますが、下川ではこれを林業の分野で取り組んでいます。

同じ敷地内にあるフプの森では、通常の林業では森の中に捨て置かれてしまう枝葉を活用したビジネスを見学しました。
北海道の在来種であるトドマツという針葉樹の枝葉を蒸留して、エッセンシャルオイルを製造しています。
駒場学園のある世田谷でも販売されていることなども聞き、下川のような農山村地域と、都市とのつながりも感じることができたのではないでしょうか。

社長の田邊さんは町外からの移住者。
製造行程だけでなく、下川に移住するまでの道のりについても話を伺いました。
学生時代から自然に関心があり、一般的な就職活動だけでなく、自分の興味のあることについては企業に直接連絡をしたというお話などは、
これから進学や就職を考える生徒さんたちには刺激になったのではないでしょうか。

その後は、林地残材など製品に加工することが難しい丸太を砕いて木質バイオマスエネルギーの燃料にするための施設「木質原料供給施設」を車内から見学し、一の橋バイオビレッジへ。
ここでは、お年寄りなど除雪が困難な方々にとって暮らしやすく集住化された住宅群に、木質バイオマスボイラーからの給湯・暖房を供給するシステムを構築した集落です。
さらに、ビニールハウスへも熱供給することで、椎茸を栽培し、バイオマスエネルギーを産業にも役立てています。

すくすく育つ椎茸たち。
美味しそうです。

施設の運営を担当されている下川町役場の平野さんから、お話も伺いました。

お昼は地元の惣菜やお弁当を提供しているケータのケータリングの、地元で取れる野菜や卵をできるだけ使ったお弁当。
店主の矢内さんには、お弁当のご説明に加えて、なぜ下川でお店を開業したのかも、お話いただきました。
地元出身の矢内さんの飾らない言葉は、私もいつも聞き入ってしまいます。

昼食の後は、下川で活動する方々から、これまでのキャリアや、下川での活動についてお話を聞き、質問をする時間。
下川で活動する4名の方々にお越しいただきました。

NPO法人しもかわ観光協会の大松さん

下川の暮らしを伝えるメディア tanoshimo!の運営や移住に関する総合窓口を担っている下川町産業活性化支援機構タウンプロモーション推進部の小嶋さん

アロマセラピーや漢方、トリートメントを提供している二十日の塚本さん

Aフレームキャビンの宿「iwor」と下川ガイド「ぐるっとしもかわ」を提供している大石さん

これまでの歩みについて「私の履歴書」さながらお話いただきました。
お話いただいは後は、感想や質問を付箋に書いて、前に貼り出して1つ1つ話者のみなさんにお答えいただきました。

それぞれにユニークな経歴で、きっと生徒のみなさんにはこれまであまり会ったことのないタイプの大人たちだったのではないかと思います・・・。
多感な若いうちに、さまざまな人生を歩んだ大人に触れることで、知らず知らずのうちに狭めてしまっていた自分自身の可能性や将来の選択肢を広げられる時間になれば・・・と、一同願いながらの、プログラムでした。

以上で下川のプログラムの全行程が終了!
生徒さんたちは東川に旅立ちました。

東川に旅立った夜に運営メンバーから送られてきた一通の写真↓

下川で見学した施設で収穫された椎茸を、東川町でのバーベキューで提供いただきました!
駒場学園高校さんの修学旅行2年目となる今回は、地域間でのこんな連携もすることができました。

後日、東川でのプログラムを終えた後のふりかえりでは、こんなふうに気づきを共有して、まとめてくれたようです。
まとめの一部をご紹介。

今回の修学旅行がなければ、ほとんどの生徒さんは人生の中で下川を訪れたり、わたしたちと出会ったりすることはなかったと思います。
それだけに、下川での学びや、今回の一期一会の出会いが、生徒のみなさんの今後を照らす光に少しでもなれれば、こんなに嬉しいことはありません。
またどこかで再会できることを願って。
みんなお元気で〜!

10/27 名寄新聞に当日の様子を掲載いただきました。

(あそう)