自然を楽しむことはもちろん、木材やエッセンシャルオイルなどが生まれた森のなかで、それらが実際に生まれる過程を体験してみませんか。

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町まで歩いて10分、みくわヶ丘の森まで5分。キッチンで自炊ができ、色々な設備も整っている独立したコテージなので、1泊でも長期でも、周りを気にせずゆっくりと過ごせます。

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顔の見える「野菜」があるように、顔の見える「木材」があってもいい。
顔の見える範囲で、有効活用されていなかった下川産広葉樹の活用に取り組んでいます。「しもかわ広葉樹」の産地直売所として、乾燥済み木材と、オーダーメイド天板をお届けしています。

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4/19 森のあそび「春のさんぽ」を実施しました!

森の生活では、幼・小・中・高校ごとに15年一貫の森林環境教育を、教育委員会や学校・保育施設と連携して2009年から実施し...

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森の生活だより

4/23-25東京海上日動さま新入社員研修でした。

東京海上日動様は、2019年度の新入社員さん580名が全国12箇所に分かれて地方創生を体感するプログラムに取り組まれています。

昨年に引き続き、森の生活が下川での森林ボランティアのプログラム部分を担当させていただきました。
事前のオーダーでは、単なる体験ではなく、力仕事や一見黙々と作業することでも、地域にとって価値があることに取り組みたいというご依頼をいただいておりました。
地域の持続可能性と、社員さんの成長の両方を重ねて高めていく、そんなビジョンにとても共感です。
その本気の想いに応えるべく、研修のサポートをさせていただきました!

この研修は、全国のコーディネートを公益社団法人日本フィランソロピー協会様が担われており、森の生活が下川の森林での活動のコーディネートを担当し、同行の専門のファシリテーターさんが社員さんの対話や気づきを促し深める、という役割分担で進めました。

下川チームの56名の新入社員さんご一行は東京から飛行機とバスを乗り継ぎ、22日の遅くに下川町到着。
お宿は森のなかヨックルです。

1日目

23日の午前中は町の施設を借りて、朝からガイダンス。
下川でのプログラムに望む上で気持ちを切り替えつつ、まずは下川のことを知るプログラム。
3日間の研修の流れを共有した上で、下川のこれまでの歴史と今の取り組み、そして未来に向けてどのようなチャレンジをしているのか、ということをお話しさせていただきました。

今回新入社員のみなさんに行ってもらう活動は、「すそ払い・枝打ち」と、その過程で生まれる「枝葉集め」です。
下川の2つの理念「循環型の森林経営」と「ゼロエミッションの木材加工」の2つを同時に体感できるプログラムです。

「すそ払い・枝打ち」は、良い木材を生み出す上で必要な作業で、不良品となる節を無くす作業。下川の「循環型森林経営」の一部を担っていただきます。
「枝葉集め」は、トドマツのすそ払い・枝打ちをすることで生まれる枝葉を集め、下川のフプの森さんが製造しているトドマツのエッセンシャルオイルの原料として活かします。下川の林産業の理念である「ゼロエミッションの木材加工」の一部を担っていただきます。

フプの森さんの工場も見学し、いざ森へ!
下川町役場森林商工振興課の森づくりご担当者から「今回の作業の成果が本当に出るのは60年後」というお話をしていただきつつ、作業のレクチャー。

森ではチームごとに分かれて広大な人工林のなか1本1本ひたすら木と向き合います…。
とても飲み込みが早く、みるみる進みます。
見違えるような変化です。

before

after

伐った枝葉を集めて・・・

どんどん集まります。

この日は森での作業は半日で終了しました。

2日目

この日は1日中、町有林での作業の1日です。
2日目ということもあり、だいぶ森にも慣れた様子で、森の中を歩く足取りも軽くなっていました。

初日と同じように、すそ払いと枝打の作業に取り組んでいただき、

この日は集めた枝葉をフレコンバッグと呼ばれる大きな袋に詰める作業もお手伝いいただきました。
枝葉を適度な大きさにちぎって袋に詰めた後で、フプの森さんが工場へ運んで行き、精油の原料として活用されます。

森づくりと森林資源を利用するまでのサイクルがコンパクトに完結している下川ならではの体験。

すそ払いも枝打ちも枝葉を袋に詰める作業も、どれも地道な作業です。
でも、結果の見えずらい、そんな地道な作業の先に、森づくりや下川の産業づくりがあるということを感じてもらえたのではないかと思います。

作業が終わった後のふりかえりの時間には、様々な声を聞くことができました。
「60年後という遠い未来のことを考えながらの作業は初めての経験だった。」
「いま目の前の木が将来人の役に立つ。自分という人間が今後、人の役に立てるようになるにはどうすれば良いか?と感じた。」
など、予想できなかったいろいろな感想が。
同じ作業をしていても、その捉え方や感じ方は百人百様で、一人一人さまざまなことを考えたり感じたりしてくれたんだなぁ…としみじみ。

この日は天気にも恵まれ、山にはずっと気持ちの良い風が吹いていました。

3日目

最終日。
午前中の時間を使って、室内での振り返りが主な活動でした。
ファシリテーターさんによりこれまでの活動を丁寧に振り返りました。
私たちもいち参加者として参加しましたが、随所に対話を促す工夫が散りばめられていて、とても勉強になりました。
そして何より、大自然の中での活動が心と体を開いたのか、2日目の青空のようなスカーンとした表情で語り合う姿に、僕自身、「下川に来てくれて本当にありがとう!」という気分に。
そんな時間を最終日に持てたのは、皆さんが毎日真摯に素直に活動に取り組まれた結果だなぁと感じました。

とても素晴らしい時間を持つことができました。
下川のエネルギーが皆さんのエネルギーと共鳴して、未来に良い変化をもたらすことに少しでもつながれば、これほど嬉しいことはありません!!
でも、そんな可能性を強く感じさせられた、そして僕自身も大切な気づきをいただいた3日間でした。

名寄新聞(2019年4月26日)に掲載されました。 ※クリックすると拡大されます。

麻生翼

麻生 翼  (あそう つばさ)

愛知県名古屋市出身。大学時代に訪れた北海道の農山村に魅せられ、気づけば下川に流れ着いていました。下川は個性豊かな人々が多くとても面白い町です。のんびり田舎暮らしはどこへやら…な日々ですが、たまの休日は山菜採ったり渓流釣りしたり、ときどき狩猟したり、森の生活を満喫しています。代表です。