町まで歩いて10分、みくわヶ丘の森まで5分。キッチンで自炊ができ、色々な設備も整っている独立したコテージなので、1泊でも長期でも、周りを気にせずゆっくりと過ごせます。

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顔の見える「野菜」があるように、顔の見える「木材」があってもいい。
顔の見える範囲で、有効活用されていなかった下川産広葉樹の活用に取り組んでいます。「しもかわ広葉樹」の産地直売所として、乾燥済み木材と、オーダーメイド天板をお届けしています。

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下川町の森林環境教育〜2023年度の活動まとめ〜

下川町には、認定子ども園、小学校、中学校、商業高校が1校ずつあり、子どもたちが地元の森林の価値について理解を深められるよ...

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森の生活だより

平成29年度 御嵩町環境都市交流体験プロジェクト事業

8月17日(木)〜21日(月)の5日間、平成29年度 御嵩町環境都市交流体験プロジェクト事業(主催:岐阜県御嵩町、企画・運営:森の生活)を実施しました。
この事業は、環境モデル都市・御嵩(みたけ)町の中学生が、環境未来都市・下川町を訪れ、森林環境教育LEAFに基づくプログラムを通じて循環型森林経営やゼロエミッションの林産物加工について学び、そこで得た経験を御嵩町に還元できるような人材に成長することを目的として実施しています。

初日は、下川町開拓の歴史を通して岐阜県との意外なつながりを知ってもらうとともに、渓和森林公園から展望台、町有林を巡り、下川町の森を実際に見て触って体感してもらいました。

 

 

2日目は、下川町役場で谷町長や町職員から町の循環型森林経営やゼロエミッションの取組についてご説明いただいた後、間伐現場、北町工場、フプの森を見学し、林業における間伐の意義や高付加価値化の重要性を学んでもらいました。

そして、美桑が丘の森では、実際に中学生たちが間伐する樹の選定・伐倒に挑戦しました。みんな上手に手鋸を使い、狙い通りの方向に見事に倒していました。

 


 

3日目は、昨日みんなで間伐した材を最終夜のBBQの炭にするため、炭焼き窯づくりを行いました。

下川町の中学生が作成した炭焼きのドキュメンタリーを見た後、炭ができる原理と炭焼き窯づくりの方法を学び、自分たちで役割分担と目標時間を決め、いよいよ作業開始です!

予想以上にハードな作業と群がる蚊に苦戦しながらも、森での美味しいランチとおやつの生クリームあんぱんとハーブティーで気力と体力を回復し、無事に窯が完成。火付けも行いました。

 

 

4日目は、一の橋地区を訪れ、木質バイオマスボイラーやその熱を利用しているしいたけ栽培施設を見学し、しいたけの収穫とパック詰めも体験してもらいました。

その後、同地区でハーブを用いた化粧品などを製造・販売されているソーリー工房さんにハーブ標本づくりを体験させていただき、身近な植物の薬効や美味しさなど、自然の面白さや奥深さを教えていただきました。

昼食はもちろん「駅カフェ イチノハシ」。美味しいことはもちろん、下川産フルーツトマトを使った冷製パスタや下川産小麦を使った手作りパンなど、地元の食材を活かしていることにみんな興味関心を持っていました。

そして、美桑が丘に戻り、いよいよ窯開けです。期待と不安が入り混じる中、みんなで掘り出していきます…

結果は、全体の2〜3割ほどですが、ちゃんと炭ができていました!

窯のサイズが小さかったことや火付けが遅かったことなど、みんなで反省点も考えましたが、とりあえず今夜のBBQができるということで一安心です。

そして、BBQの前にはふりかえりを行いました。

「下川町に来て変化したこと、気づいたこと」を一人ひとり5枚の茶色の紙に書いて発表してもらいました。下川町が木の幹から枝葉まで使い尽くしていること、ハーブの力、地元食材の活用、みんなで協力することなど各々様々な気づきがあったようです。なお、この気づきの紙は、明日の最後のふりかえりでも使用します。

夕食のBBQには、子ども交流ツアーで御嵩町を訪れた下川の小学5、6年生の子たちも来てくれました。カレーのほか、炭火で焼肉やジンギスカン、焚き火でスモア(クラッカーに焼きマシュマロとチョコをサンドしたお菓子)を食べた後は、地面に寝転がって天の川や流れ星を眺め、最終夜が終了しました。

 

 

最終日は、全体のふりかえりを行いました。机の上には、樹の絵が書かれた模造紙を用意。

 

 

まずは、昨日発表してもらった茶色い気づきの紙を地面の部分に貼ってもらいます。

そして、この気づきを落ち葉に見立て、これらを糧に「御嵩町で実践すること」をじっくり考え、若葉に見立てた緑の紙を枝に貼り付けて発表してもらいました。

また、はじめは中学生たちだけで、その後は引率の大人の方々も交えて、より具体的かつ現実的に実践案を検討してもらい、ついに今回のプロジェクトで育った樹が完成しました。

 

 

御嵩町の皆様、本当にお疲れ様でした。また、今回お世話になりました関係者の皆様、本当にありがとうございました。

中学生の皆さん、あっという間の5日間でしたが、一つでも良い思い出や経験ができてくれていれば嬉しいです。

最後に、下川町での体験は終わりましたが、御嵩町での実践はこれからがスタートです。ぜひ大人たちを困らせるくらい頑張ってみてください(笑)

 

 

藤原 佑輔 (ふじわら ゆうすけ)

北海道札幌市出身。大学卒業後、書店員、公務員勤務を経て、2017年4月に下川に移住。より自然が身近にある暮らしを求めてやってきました。下川町民としてはまだ駆け出しの身。人や自然の新たな魅力を発見する毎日を楽しんでいます。