森の生活では、幼・小・中・高校ごとに15年一貫の森林環境教育を、教育委員会や学校・保育施設と連携して2009年から実施しています（プログラムは森林環境教育LEAFを参考に作成しています）。昨年度のまとめはこちら。

 

小学校５年生では「木の活用方法を学ぼう」というテーマで、一本の木が森から自分たちの手元に届くまでを学習しました。

 

事前学習

「森はなぜ大事なのだろう？」という問いかけに対して、それぞれ考えてもらいました。

「森がなくなると、酸素がなくなって動物が生きていけない」「木の製品がつくれない」などの意見が出ました。

 

４年生のときに学んだ循環型森林経営や森・川・海のつながりをふりかえって、森の大切さを改めて確認します。

 

最後に一本の木が森から自分たちの手元に届くまでには、どんな流れがあるかを予想してもらいました。

 

現地学習

森に行き、さの木屋の佐野さんが木を伐るところを見せていただきました。

木を倒す瞬間、みんなから「お〜！」という声が上がります。

倒した木を一部切って、みんなの前に持ってきてもらいました。

佐野さんにお話を伺ってから、チェーンソーを持たせてもらったり、トビという道具を使って丸太を引っ張ってみたり体験もさせてもらいました。

 

森で伐られた木が次に行くところは製材工場です。

三津橋農産（株）に行き、丸太が板になるところを見学しました。

皮を剥いた丸太の触り心地はどうかな？

 

何本もの丸太が機械に吸い込まれていって、板になって出てきます。

今回は特別に機械を止めて、近くで機械を見せていただきました！

板にしたものを乾燥機で乾燥させて、やっと製品になります。

製材したばかりの瑞々しい生材と乾燥が終わった製品を触って比べてみました。

生材は水分があるのでしっとり、製品は乾燥済みなのですべすべ滑らかです。

 

最後は下川フォレストファミリー（株）に行き、木製品の加工を見学しました。

ここではみんなが学校で使っている机と椅子、他にもフローリングやわりばしなどを作っています。

 

普段職人さんが使っているカンナやサンダーなどの道具を触らせていただいたり、実際に動かす体験をさせていただきました。

仕上げのオイルを塗ったところと塗らない部分の触り心地を比べてみたり

最後にはかわいいお土産をいただきました！

 

一本の木がみんなの手元へ届くまで、たくさんの人の手と時間がかかっています。

今回の学習が身の回りの木製品を大切に使ってもらうきっかけとなってくれたら嬉しいです。

（ながお）